AEON−鎧拾遺伝サムライトルーパー−
交わる光と闇 ?時??分 in ???−??サイド−
暗闇の中、「彼」は目を閉じている。「彼」は椅子に座っていた。椅子は古代の日本で見るようなものだった。黒漆で塗られたかのようで、黒光りするその椅子にはあちこちに飾りがはめ込まれていた。背には上に何やら丸い珠のようなものが浮かんでいた。オーブのようなもので、虹色の光を弱々しく放っていた。
もしここに遼たちがいたら、椅子に座っている存在をアラゴの再来かと思ったことだろう。
それだけ彼は禍々しかった。否、アラゴ以上の禍々しさを持っていた。
今はヒトの姿を取っているが、その中身は猛々しさと残酷さを併せ持っているのが虹色のオーブに照らされたシルエットから伝わってくる。
「彼」はふと、目を覚ました。
無表情だった茶色の瞳は、次第に血の色を示していた。感じたのである。金剛の鎧戦士がこのフィールドに侵入してきたのを、肌で感じ取ったのだ。
彼はゆっくりと身を起こすと、残忍な笑みを浮かべていた。
だが、同時に蔭りが見えた。
同時に「K/J/0267号」がこのフィールドに来たのを感じたが、彼の命のともし火が細いような気がしたのだ。
「もう一人にやられたのか」
彼は一人つぶやいた。
「いいだろう」
もう一人もまとめて葬ってやろう。
彼は喉の奥からこみあげてくる笑いを抑え切れなかった。
これから始まる饗宴を思うと、奥にあるものが踊っているのが分かった。
そして鎧戦士たちを滅ぼした後で行われる「宴」を想像するとぞくぞくした。
だが焦ってはいけない。
まずは金剛の継承者の首を一族に届けてからにしないといけない。
我々の怒りを思い知らせてからにしよう。
闇はどこまでも闇で、アラゴすらも凌駕するほどのものであった。
もしかしたらアラゴの方がマシなくらいであろう。
後に伸はナスティにこう語った。
「アラゴとかムカラとかの方がマシかもしれない。彼らの目的は誰かを殺すこととかじゃなかったんだから。同じ闇でも、こうも違うものなのか」
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